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Interview 01
奥野晴明堂 社長奥野 浩史さん
堺は文化と技術の発信地。
日本を代表する数々の
伝統産業が生まれました。
かつて堺は「東洋のベニス」と呼ばれ、世界有数の貿易港として繁栄しました。包丁やとんぼ玉、自転車など、
日本で初めて作られたものが多くあることから「ものの始まりはなんでも堺」と言われるように。
交易品で珍重された白檀や沈香など原料が集まりやすかったこともあり、
当社でも享保元年(1716年)の創業から線香づくりの発展を支え、堺発祥の伝統産業の一つとして築いてきました。
大小路筋は堺のシンボルロード。
冬は「堺桜彩イルミネーション」
で賑わいます。
かつて大小路は摂津国と和泉国の国境で、その役割は明治初期に摂泉国境が大和川に変更されるまで続きました。
堺市には五街道をはじめ歴史ある道が今も残っています。もともと紀州街道であった大小路筋は
当時から堺のメインストリートとされ、海外との交流拠点として発達してきました。
昭和59年(1984年)に実施された「シンボルロード整備事業」では、大小路筋の歩道を広くして段差も解消。
さらに電線は地中化することで落ち着いた街並みが生まれました。
堺まつりでは、1600年に及ぶ歴史文化と偉大な先人たちの気質を受け継いだ歴史絵巻が楽しめます。
現在、堺市役所から南海電鉄「堺」駅を東西に結ぶ約1.5キロメートルのこの道路は、堺市民のプロムナードとして親しまれています。この辺りは地域住民のつながりも強く、祭りやイベントなどの地域の交流も盛んです。毎年10月には堺まつりが催され、大小路筋は鉄砲隊やふとん太鼓、時代衣装行列などのパレード会場に。さらに12月になると堺桜彩イルミネーションが開催されます。約1カ月半の間、街路樹が桜をモチーフにしたイルミネーションで彩られ多くの人で賑わいます。
イルミネーション開催中は、まるで桜の花が咲いたようなあたたかな光の世界が広がります。
奥野晴明堂
大阪府堺市堺区市之町東6丁目2-15
http://www.osenkou.com/Interview 02
SAKAINOMA間宮 菜々子さん
大小路エリアは、
新旧の文化が融合した
魅力的な街。
カフェは落ち着いた雰囲気で、時間の流れもゆるやか。
全粒粉で焼いた自家製ベーグルが人気。
写真は「だし巻き卵のベーグルサンド」950円。
オープンテラス前に桜の木が植えられていて、春には美しく咲き誇ります。
堺は魅力あふれるとても楽しい街です。私は大学卒業後約8年間、東京の会社に勤務していましたが離れてこそわかるこの街の魅力に気づき、生まれ育った堺に戻ってきました。今は戦後すぐに建てられた町家を改装して立ち上げたカフェ&宿泊施設「SAKAINOMA」で働いています。私たちは「空間と時間と行間をテーマに、今昔入り交じる堺の街にひそむ上質を楽しむ」をコンセプトに掲げ、堺の内と外の人が交流する場所であるとともに、新旧の文化が融合したこの街の魅力を発信しています。
知れば知るほどおもしろい堺。
大阪市内への交通アクセスも抜群!
店内からは阪堺電車が走る様子が望めます。
「SAKAINOMA」は堺の旧市街地エリアにあたる、阪堺電車「大小路」電停の前にあります。周辺は多くの歴史的・文化的な資産が溢れる、知れば知るほどおもしろいエリアです。美食派に嬉しいグルメタウンとしての顔も持ち、昔から続く名店も豊富です。
先日、堺を代表する伝統産業品である包丁の商談会のためフランス人シェフたちが来日されました。彼らは当店のゲストハウスに宿泊し、周辺で食事を楽しんでおられましたがご満悦でしたよ。最近は国内外のビジネスマンの利用も多く、穏やかな環境とともに、関西国際空港や大阪市内から近いこともお気に入りのご様子です。
客室は中庭に面した「Omoya」と、町家の風情が漂う「Hanare」の2室。
私も大阪で暮らし「SAKAINOMA」まで通勤していた時期がありました。一見不便そうですが、
実は南海電鉄に乗れば、難波までわずか10分程度。私のまわりでも堺で暮らし、大阪まで通勤している人はたくさんいます。
堺は人のつながりが温かくて暮らしやすいですからね。
私は堺の魅力を、このエリアに引っ越してこられた方々に伝えるコンシェルジュでもありたいと思っています。
SAKAINOMA
大阪府堺市堺区熊野町西1-1-23
TEL:072-275-7060
カフェ営業時間:11:30~17:00
定休日:水曜日・木曜日
最近はハーブやワインの香りが楽しめるお線香もあります。
堺で生まれ、わび茶を大成した千利休もお香を好み、風炉(茶の湯をわかすために炭を入れて火を入れる炉)を使う夏の時期は、お茶を点てる前にさわやかで甘い、白檀の香りを楽しんでいたと伝えられています。